ケーススタディ集

【ケーススタディ集】年収1000万円からのマンション購入

気軽にTwitterの質問を受けられるサービスを、ask.fmから質問箱に乗り換えたのらえもんです。

質問箱公開後に寄せられる「年収◯◯万円ですが、◯◯という条件のマンション買っていいですか?」系が多いこと多いこと。例えば昨日の夜来たのはこういう質問でした。

めちゃくちゃ来るので、みなさんマンション高騰期にあってマンション購入を迷われている方ものすごく多いんだな~というのが質問を受けた印象です。

上記のような質問、ものすごい難しいのは、「結局のところ、その人の生活スタイルによる!」ってことに尽きるんですよね。
ブログの目的欄でも書いたのですが、住まいを買えるだけめいっぱいの高級にしても、生活が苦しかったら現状よりも満足度はあがりません。その人が実現したいことが何なのかをある程度把握しないと、「無謀だ」「無謀でない」って答えられないんですよ。上記の場合だと貯蓄額やそのうち頭金にどれくらい振り分けるつもりなのか、奥様が復帰されるときはフルタイムなのかパートなのかもわからない。30代なかばで年収1100万円で海外駐在があるってことは商社かな?とも思うのですが、生活がまったく質素だったら貯金は2000万円以上あってもおかしくないですし、派手だったら貯金ゼロだってありうる。

「車が趣味です」な人だったら7000万円の住宅を買うことによって、趣味を諦めないといけなくなりますし、残業代フルフルで1100万円という数字を達成しているのなら、この先もずっと残業代を稼ぐために職場に残らないといけないってこともあり得るわけです。自分が住むためにお金払ってるのに。

ちなみに上記の答えは、

無謀とは思いませんが、賃料が27万くらい(実質4%前後)とれないと賃料収入時に赤字です。新築でも中古でも貸したらいくらかとご確認ください。新築の場合は資料が強気過ぎの場合もあるので若干割引ましょ

って答えました。質問箱、100文字制限があるので、色々と書けないんですよね。もし、100文字以上の返信が欲しければ、私の相談フォームへどうぞ。

話をもとに戻して、私が「住まいスタジアム」のサービスをプロデュースしたのも、6年間、住宅購入ブログを運営するうちに数百件と寄せられた質問、かなりの割合で「いやそれは住宅相談というよりも、まずFPの領分だよね」と思ったところが多いからでした。2級は持っていますけど、私はFPの仕事をしているわけではありません。住宅購入と資金計算は密接な関係がありますし、寄せられる質問を見ると、案外みなさん雑な見通しで押し込まれそうになってしまっていますので、そのあたりはお金を払ってプロに見てもらったらどうですか、と。また選んだ住宅そのもののフェアバリューも知りたい人はぜひ活用をご検討ください。予約時に[のらえもん割希望]と書いて送ると割引するサービスを最近はじめました。

さて、表題の「年収1000万円からのマンション購入」ですが、年収1000万円って多いようで東京23区だと珍しいことではありません。そして2005年より前なら東京23区のマンションを余裕で買えたのですが、それから13年経って社会保険料などが上がって実質の手取り年収が減った割に新築物件価格自体は30%~くらい上がっていますので、年収1000万円くらいですと微妙に届かないか、つま先立ちして買うマンションが多くなります。

額面1000万円、手取り年収を700万円だと仮定すると月にならして58万円。住宅ローン5000万円を1%35年で組んでしまうと14.1万円に維持費がかかってくるので、住宅にかかる比率は30%となります。こうなると、車は我慢するか国産中古車がやっとくらいでしょう。

頭金1000万円+諸費用300万円貯めても、6000万円の物件となりますから、逆算して坪単価250~280万円のファミリータイプ買うのがギリ、ということになります。

坪250~280万円の新築マンションとなると、墨田区・江東区・北区・荒川区・練馬区あたりが平均新築マンション坪単価のライン上となります。

さてもしここで妥協できない場合、幾つかの選択肢があります。

  1. 新築マンションで棟内での条件の悪い広告対策用住戸(通称客寄せパンダ部屋)にする
  2. 中古にする。ただし、都心3区どころかその周辺区でも最近は中古もかなり高騰気味
  3. 広さを犠牲にする。求める広さを60平米まで下げれば計算上、坪330万円まで可能となる。中央区・文京区・世田谷区・中野区・杉並区・豊島区や上記の区の駅チカタワマンが視野に入ってくる
  4. 交通利便性を妥協する。最近は駅から徒歩分数が多いほど相場が弱気になり、徒歩15分を超えるとこの傾向が顕著に出る
  5. ミニ戸建などにする。管理費や駐車場費用がかからないので予算を若干上げられる

年収1000万円という数字は一つの目安ですし、自分はエリートと自認できるかもしれませんが、実はそうした層でも、「東京に家を買おう」は結構厳しい状況となっているのです。

P.S.

本編はここで終わりだったんですが、どうしても書き足したくなったので。

いまの新築マンション価格を一度ご覧ください。またいくらで貸せるか聞いてみてください。
そして、湾岸中古タワーマンションの価格を一度見てください。いまのコストダウンが激しいマンションと違い、余裕がある作りをしているところも多いです、ぜひ見学してみてください。また、貸出事例を見て想定賃料を考えてみてください。しかもこれからオリンピックに向けてどんどんと整備されて、各所がキレイになっていきます。だんだん欲しくなってきませんか?

湾岸はいつだってウエルカムです。お待ちしております。決心がつかなかったらどうぞ、のらえもんまでメッセージをお寄せください。

 

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