前回、前々回とワールドシティタワーズについてお伝えしてきました。最後は相場観を見てまとめに入りましょう。
平成25年11月から3年間の成約事例をプロットしました。データはアクア・ブリーズ・キャピタル(それぞれの頭文字を取ってA・B・C棟という)がマージされています。そのため、他の棟では抜けている方角なのに、別の棟ではお見合い、という事例も含まれています。一応、参考程度に見てください。すべてのグラフはクリックすると大きくなります。
ワールドシティタワーズ 坪単価-成約年月日散布図
このマンションは坪単価の振れ幅が大きく、坪240万円台もあれば坪380万円の成約事例もあります。立地が同一であるのに坪100万円以上の差がつくというのは、階層差や眺望差によって価値に大きく差がつく湾岸タワーマンションならではといえるでしょう。
平均して均せば3年間で坪単価は300から315くらいのラインに上げてきていますが、ここ最近は、坪300万円以下の成約事例もかなり増えてきています。散布図で見ると、相場のピークは昨年夏〜冬にかけてでしたね。
ワールドシティタワーズ 坪単価-方角別散布図
階数による坪単価差はきれいに出ています。低層階は坪280万円から、高層階は坪320万円〜という相場観です。
ワールドシティタワーズ 方角別坪単価-成約年月日散布図
成約年月日と方角別坪単価を掛け合わせると、なんと東向きのみが高騰していることがわかります!本物件東向きはお台場とレインボーブリッジ方向ですが、利便性に加えて眺望も評価されていることがわかりますね。
その他の向きは、この3年ではあまり変わっていないことがわかります。また、2016年に入って坪単価280万円以下の成約は西向きでまとまってますね・・・
まとめ
湾岸を代表する物件のひとつです!
- 超大規模で、共用施設が充実
- 品川と天王洲アイルが徒歩圏で新幹線と羽田に楽々アクセス
- 駐車場を地下にすべて入れ、ランドスケープに余裕有
- タワーパーキングを採用せず、後々の修繕費の心配なし
などなど、余裕のある時代に余裕のある敷地配置で作られたこともあり、最新のマンションとはまた別の魅力に溢れるマンションとなっております。一方、このマンションはそもそも坪300で売られることを前提として作られていないので、少し後の時代の坪300万円物件の仕様と比べてしまうと、というのは若干感じます。
といってもこれはリフォーム等でカバーできる範囲ですし、内廊下物件なので古くなりにくい利点もあります。港区湾岸といえば、まず第一候補に挙がるタワーマンションといって間違いないかと。
低層西向きはメゾネットタイプも多いことも坪単価が安い理由にあるかもしれません。
投資用オーナーチェンジも少なくないですし、4月の修繕費値上げによる利回り低下で手放した物件がいくつかあると思います。
購入予定でした。購入予定者は、10年越えのタワーですから、今後の大規模修繕に備えてどの位のお金がかかるか、そしてどれ位のお金がプール、貯まっているのかを吟味をされるのがいいと思います。