アルファグランデ千桜タワー モデルルーム訪問その1からの続きです。今回は価格について少々掘り下げて考えます。
画像出典:アルファグランデ千桜タワー公式Webページより
価格表
(追記)第一期価格表が発表されました!このエントリの価格表は既に古いです。
アルファグランデ千桜タワー 第一期価格表
まず価格表です。モデルルームでは、なんと価格表が何箇所か張り出してありました(笑)なかなか見たことありません。これは「ブログ読んで安い部屋ないか?と探しに来たんだろ?残念だけどそんな部屋はないです!」という無言のプレッシャーでしょうね。あまりにもモデルルームに価格についての問い合わせが多かったのでしょうか、同情します。
こちらが、坪単価まで記入した予定価格表となります。
アルファグランデ 千桜タワー 予定価格表 2016/05版:
クリックすると大きくなります。[7000万円台]の表記は7050万円で計算しています。
ところどころ相当安い住戸がありますが、前回述べたように深刻な前建影響がある住戸が一部あります。以下は、前建の影響有の部屋を青くした価格表です。
ということで、前建影響ない住戸の最安は坪325万円~となりますね。
70Lとか65Aの間取りは角部屋で刻んだ狭い部屋ではありますが良い間取りで、前建ての影響が無ければ有力な選択肢になったんですが、そしたらこの価格でもなかったでしょう。
アルファグランデ 千桜タワー65A間取り
アルファグランデ 千桜タワー70L間取り
70Lは角部屋ながらバルコニーの奥行きが取れず、リビング・洋室ともに柱がめり込んでるのは気になりますね。
相場観
いただいた価格表から本物件の平均坪単価を算出すると坪340万円前後となりました。ここ直近1年の周辺分譲マンションと比べても最安値ですが、こちらは定期借地権マンションなので一概には比較できません。直近1年で周辺駅で平均50平米以上のマンションと平均坪単価を列挙してみます(マーキュリー調べ)。販売終了物件は、済と頭に付け足しています。立地的には千代田区というより中央区ですね。
千代田区:
済 プレミスト千代田神田佐久間町
浅草橋駅徒歩5分
52戸 平均坪単価339万円台
中央区:
プラントン日本橋小伝馬町
小伝馬町駅徒歩1分
22戸 平均坪単価420万円台
パークホームズ日本橋人形町ザレジデンス
人形町駅徒歩3分
80戸 平均坪単価456万円台
済 クリオ東日本橋
東日本橋徒歩1分
34戸 平均坪単価362万円台
済 プラウド人形町
人形町駅徒歩2分
78戸 平均坪単価443万円台
済 ブリリア日本橋三越前
小伝馬町徒歩2分
44戸 平均坪単価404万円台
済 プラウド日本橋三越前
新日本橋駅徒歩4分
88戸 平均坪単価389万円台
済 ウィルローズ日本橋人形町
人形町駅徒歩4分
27戸 平均坪単価383万円台
定期借地権物件は借地料以外にも解体費用を積んでいく必要があります。この影響で維持費が割高になりますし、中古になったときの売却のことまで考えれば、所有権マンションに比べて融資はつきにくく、総合すれば所有権マンションの7掛けくらいの価値が妥当な線ではないか、と考えます。もしこのマンションが所有権だったら坪400から410くらいが、ここ1年の周辺との比較&山手線駅徒歩5分の価値を見込んだ相場だと考えますが、その基準で考えればいまの価格は割安感は全くなくむしろちょっと高いな、と。
維持費は71.92平米のお部屋で管理費19,560円+修繕積立金9,360円+解体準備金3,000円+地代21,220円+インターネット使用料1,320円の合計54,460円スタート(!)で、更に解体準備金を約108万円初期費用として取られます。正直ランニングコストはかなり高いですね。土地の固定資産税を払わなくて済みますが、毎月の地代が高いので結局固定資産税分より多く払うことになります。ちなみに、70年で壊す予定なので、修繕積立金は10年後の見直しだそうです。
駐車場は普通車38,500円・ハイルーフ車44,000円。なんと自転車置き場は1戸1台分のスペース確保がありません。その代わりレンタサイクルの用意があります。
総評:
一応、徒歩圏内の東京・日本橋エリアはこれから再開発が目白押しですから、東京東側への価値傾斜は今後高まっていくと考え、自分なりのバリューを出せれば5年間の転売&賃貸禁止といえども、チャレンジしがいのある物件かもしれません。
その上で一応、こちらの写真をご覧ください。
上の写真は、モデルルームと物件の間くらいの路地、神田駅方向から物件へ向かう道を撮りました。下の写真は物件北側の公道、岩本町・秋葉原方面の風景ですね。ま、雑居ビルに囲まれてまして、水天宮・人形町エリアとは違い、生活感をまったく感じられない地区ではあります。辺りを見回してみても空いている雑居ビルが多いことから、今後話がまとまったビルから順次壊されたり転換されたりして、街は新しくなっていくことが期待はできるわけですが、2018年から5年間は賃貸出しも防がれているので本当にここに5年間住むのかな・・・と思うと、秋葉原が大好き(でもザ・アキバ!という土地でもない)でない限り、現時点の周辺を見回すと住居としてはあまり魅力は感じられないエリアかな、と私は感じます。
今回のエントリは湾岸妖精のポジショントークとして受け流していただいても結構です。秋葉原は良くも悪くもここ15年注目を集め続けた土地ですし、この間ずいぶんポジションも変化してきました。
本物件の「千代田区民優先分譲枠」ですが、平成28年6月2日以降の住民票を用意すれば申し込めるとのこと。区外にお住まいでもし優先分譲の部屋を希望なら、住民票を移しておくことが必要ですね。
P.S.
僕が買うなら、個人の好みもありますがこの価格水準なら同時期分譲のブリリアタワー上野池之端、もしくは湊の方が良いかな、と。住居としてのスペックは2物件の方が上ですし、何より所有権マンションですからね。坪320の借地権、もしくは坪400万円の所有権物件だったらまた話は別でした。
トランクルーム0.36~0.5m2が専有面積にカウントされているのと
解体保証金100万円を加味すると事実上の坪単価は更に数万円上がりそうですね。