江東区長が諦めてない「湾岸ロープウェー」ですが、実は世界都市博覧会がお台場で開かれていたら、湾岸ロープウェーは実現していました。今とは全く違うただの観光目的ですが。。。湾岸温故知新は今回そんな話です。
世界都市博覧会は、台場・青海・有明南、ビッグサイトが会場となっていました。
規模感がわかる図面がこちらです。今でいえば、潮騒公園東側の大駐車場ダイバーシティ東京・青海国際交流館・ヴィーナスフォート・東京ベイコート倶楽部・ビッグサイトがすっぽり収まるサイズ感です。駐車場も巨大(りんかい線は新木場~東京テレポートまでしか無いし、ゆりかもめは有明止まり!)で、会場面積の1/3くらいが用意されていました。大阪万博が6400万人・つくば万博が2300万人に対して、世界都市博覧会は3000万人の入場を見込んでいました。万博は半年、こちらは300日という違いもあります。
駐車場は当然会場の外。いまの東京臨海広域防災公園から潮騒公園まで歩く・・・気が遠くなりそうな広さですが、安心してください、交通手段はあります。ロープウェーです。こちらがイメージ図です。
おおっ、まさに 江東区長が夢想している湾岸ロープウェーとそっくりですね。でも位置づけとしてはかなり現実を見据えたものでした。
ゴンドラリフトは、新しい都市の未来型交通機関として位置づけられ、首都圏における慢性的交通混雑を緩和し、定時性を有する軌道系交通手段になりうる加藤、今後の都市交通のあり方を問う実験的要素を具備していた。
これまで主に山間部で利用されてきたゴンドラリフトが、都市部において中量の輸送需要に対応可能であるのか、地下鉄や新交通システム棟と比較してローコストになるのか、地形的制約をクリアできるのかなど(以下略)
路線は、現在の場所に置き換えれば、ビッグサイトとパレットタウン入り口あたりを結ぶ1.2km。下図でいう二重線になります。
きちんと運営に携わる民間企業体を発足させて、運輸省の事業確認受けて建設工事に着手した後の青島元知事の中止発言でした。もしあのまま世界都市博覧会が行われていれば、このロープウェーの成果が東京のどこかに導入されていたかもしれないことを考えると感慨深いものがあります。上記の「定時性を有する中量の輸送需要対応」にロープウェーが最適だとわかれば、中央区BRT構想もロープウェーになっていた可能性があったかもしれません。ちょうど交通コンサルタント阿部等氏がWeb連載・沿線革命で触れた提言と似ています。
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