のらえもんさんには日々いろんなお便りが届きます。今宵も迷える子羊からきたメールをお読みします。
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お名前:東京タワー夫
相談内容:はじめまして。私は32歳の会社員で、妻と3歳の息子がいます。現在、都内の賃貸マンションに住んでいます。単身海外赴任もあったので住宅購入を考えたことがなかったのですが、帰国したら思ったよりもマンションが高くなっており、資産防衛のためにマンション購入を考え始めました。マンションの頭金としては3000万円くらいを用意できます。世帯年収は2000万円ほどです。
しかし、マンション価格が高くて躊躇しています。”資産防衛”という観点でどのようなマンションを選べばよいのか悩みます。
のらえもんさんなら、私の状況でどのように判断されますか?アドバイスをいただけますと幸いです。
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なるほど、「資産を防衛する手段としてのマンション購入」ということですね。僕がマンション購入を考える際には、そこまで深く考えられなかったので若い人ってとても優秀ですね。
常々このブログでも端々に書いていますが、危ういと思いながらもマンション価格は上がり続けてしまうのだろうと思っています。その最大の理由は「日本円の価値が毀損している」ことです。ゴールドの価格が上がっているのも、株の価格が上がるのも、これが原因です。資本主義はインフレしていくを前提しており、日本は長らくデフレ根性が染み付いていましたが、世界中で起こっているインフレの波が日本にも来ています(中国はデフレまっしぐらのようですが…)。
インフレというのは貨幣価値が徐々に下がることを意味します。つまり、黙っていても物やサービスの値段は上がっていくのです。日本も、働き手が減少して供給側に制限がかかるようになった今、日本円の価値の今後は緩やかに下っていく、と考えて良いと思います。インフレは東京タワー夫さんのように、まだ若く伸びしろがある方には良い現象です。
では、本題に入り、資産防衛とは?と考えると「日本円よりも価値が出そうなものを今から買っておく」ということになりますね。東京タワー夫さんのご質問でいうと、これが「マンション」ということになります。
都内のマンションはいま、1億円が当たり前の世界に入ってます、なんなら1.5億〜2億円を見ても驚かなくなりました。しかしこれは「マンションの価値が高くなった」というよりも「日本円の価値が下がっている」ということになります。野菜やお米ですら値段が上がっている今、マンションの値段が上がらないわけないのです。
ここで2つの戦略を申しますと、
- 将来的に価値の高そうな立地・規模を持つ新築マンションを狙う。今ですと、販売が再開された「THE TOYOMI TOWER」が最有力候補となりえます。新築は気持ちが良いのですが、今すぐ住めないという欠点があります。
- いま出ている中古マンションの中から価値がありそうなものを選び取る。中古マンションの場合、即断即決が求められますが、今すぐ住めるという最大の利点があります。
(デザインの価値を過小評価していたわけではないのですが、規模とデザインと企画は、立地を上回る価値を出せるのか?という点で豊海タワーはとても貴重なサンプルだと思います)
のらえもんがブログを始めた頃、「新築即入居可!」といってたマンションが数多くあったのですが、人気マンションではほぼ消滅しましたね…(そういえばパークタワー勝どきは再登録販売が行われるようです)。むしろ、マンション自体は立っているのに、契約しても引き渡しが1年後(!)というマンションすら出ています。
資力を持たない若者にはつらい時代ではあるのですが、給与アップを前提とした転職が以前に比べて容易となり、インフレという時代背景と相対的に若者が少なくなる希少性。そして「金利を大幅に上げたくても上げられない」状況下での与信、このあたりをどうぞ味方につけてください。いつでも応援しています!
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