日経新聞の連載記事「マンション誰のものか」をご存知でしょうか?
11月中旬に掲載された第3部は、超高層マンションの虚実と題して購入した後のマンション管理にスポットを当てていました。
先日、この記事を読んで読者の方から不安だ、先はどうなんでしょう?とメールをいただきました。
「超高層の虚実(4) おざなりな長期修繕計画」は、以下のように書かれています。一部引用しますと
「ちょっといいかげんだなあ」。東京の湾岸部にある44階建てのマンションのモデルルームを訪れた30歳代半ばの山田隆久・裕子さん夫婦(仮名)の正直な感想だ。
まず、年収や予算、月々の支払い可能額などを調査用紙に記入。「ホテルのような豪華設備」と訴えるビデオを見た後、モデルルームを見学した。担当者は地震に強い構造や防犯対策をしきりにアピールした。■説明に疑心暗鬼
「35年返済ならご希望の予算に収まります」と担当者がローンの返済など月々に必要になるお金の試算表の説明を終えたときだ。「これはどういう意味ですか」と山田さんは「備考」欄を指さした。修繕積立金の金額だ。
5年後には当初の金額の2倍、10年後には3倍、17年後には4倍になる。しかし、試算表に書いてある金額は当初の6000円という金額が続く前提で計算されていた。
管理費について聞くと、他社との比較表を手に安さを強調したうえで「管理費は修繕積立金と違って一切上がりません」と担当者。山田さんは信じてよいのか疑心暗鬼になった。
52階建ての別の物件を見学したときも似た感じだった。ビデオを見た後、概要説明を受けながら資料を見ると、修繕積立金の将来の値上げはどこにも書いていない。「管理費等は経済情勢の変更で変わる場合があります」とあるだけだ。担当者に尋ねると初めて「緩やかに上がっていきます」と説明し始めた。
この「湾岸部にある44階建て」のマンションとは、パークタワー東雲のことでしょう。引用部分の後に続く52階建てのマンションは、プラウドタワー東雲のことです。山田夫妻が実在するかどうかわかりませんが、いくつか記事には誤解があります。
- 管理費は管理仕様をアップグレードしないかぎり上がりません
- 修繕積立金は、緩やかに上がるのではなく、多くの販売時計画ですと急峻に上がります。10年後に3倍になるのは普通です
- 値上げ時期を決めるのは同じ住民である管理組合の仕事です
- 修繕積立金が足りないという事例が多いことから、国交省はわざわざガイドラインを作成しています
管理費は、日々の清掃や設備維持にかかる費用をまかないます。これは、基本的に上がることはありません。コスト意識が高い管理組合なら、すぐに管理費削減に手をつけます。最近は、分譲時の管理費をできるだけ削減したマンションも現れています。(イニシア豊洲とかシティハウス豊洲とか)
逆に修繕積立金は多くの場合、段階的に上がっていきます。
国交省のガイドラインでは20階以上ならだいたい206円/㎡・月となっています。
ほとんどの湾岸タワーマンションは販売時に100円/㎡・月以下の設定ですから圧倒的に足りません。
この足りない106円分は10年、15年後~に所有している人がツケを払うことになります。
累積債務を解消するため、「10年後に一時金○○万円」というむちゃくちゃな販売時計画もありますが、一時金徴収の手間を考えれば正気とは思えません。(徴収間際に売り物件がドバっと出て結果、需給バランスが崩れて結局マンションの資産価値を下げる計画と考えます)
よって、「よりフェアな」維持費負担を考えるのであれば、販売時の営業トークに惑わされず、値上がりするもんだと考えておいたほうがようでしょう。
購入するなら管理費のほかに、MAX月当たり「250円/㎡・月」(訂正します)月当たり300円程度(均等割りで)は見ておいたほうがいいのではないでしょうか。
70平米で21000円。年間25万で4年間で100万円。
まぁ、これくらい当然だよね。
と余裕を見せるくらいでないと「共用施設の充実した湾岸タワーマンション」に住む資格は無いと言い切っていいと思います。
30代半ばで35年のローンを組む資金返済計画出させている時点で終了してますね。
この記事は平均的な年収が700万だとすると、そのあたりか以下で自己資金も少ない人で、しかもネットでこれだけ情報があふれているのにリテラシもなく、とりあえず初めてタワマン見に来てみましたー、けど買えないパターンでなんか怒っているパターンですね。
あまり気にする必要はないかと・・・
パークタワー東雲は43階建てじゃない?
>>通りすがりさん
情報収集が足りなくて怒る、ってのはありそうです(笑)
>>匿名さん
マスコミが細かい数字を間違えるのはいつものことです。
日経BPではPT東雲が47階建になってましたし。