前回のエントリをアップしたところ、パークタワー晴海を契約した読者様複数より「のらえもんさんは、パークタワー晴海を値下げと表現したが、そもそも値下げはしていないんじゃないか」とか「北向きを買ったのだが、西向きの坪単価が安いとわかっているなら待てばよかった」などのお便りが寄せられました。
後半のコメントは、私じゃなくて三井不動産に言ってほしいところではありますが、晴海2丁目既存マンションの在庫状況から見ても、西向き坪単価ショックはなかなかのものでありました。たしかに、第一期で公開された西向きの価格は坪単価的には割高になる2LDKであり、よく見れば北向き2LDKもほぼ同じ水準でした。となると、中低層3LDKも西=北がほぼ予想できたかもしれません。第一期に公開していない西向きについて、モデルルームでなんと説明していたか走りませんが・・・
ただ、西向き3LDKは下層階坪280万円〜30F坪300万円と、”スパン幅が北向きよりも狭く間取りが窮屈となっている”という制約があるとはいえ、南・東向きに比べるとかなり弱気な値段となりました。当初の予定では坪315万円〜出すと見られていたので、当初予定にない「価格調整」だったことがわかります。傍証として、すでに一部の部屋を分譲してしまった西向き57Awは、そのままの坪単価で出しているため、価格表を見れば明らかな歪みとなって現れました。
9月に一部既訪問者に突然届いた「1000円あげるからなぜ買わなかったのか教えて」アンケートを含めて結局、湾ナビさんの以下の記述通りなのだと思います。
湾岸エリアの2つの超大規模タワーマンション「パークタワー晴海」「シティタワーズ東京ベイ」の価格が大方の事前予想よりも「安かった」という感想が多かったのは、あまり表では語られていない市況の悪化を示すものでした。
つまり、もうイケイケだった湾岸のターンは終了していて、現在はかなり高値圏で取引は成立しているものの、全体として市況が悪化しつつあることは避けられない、ということなのかもしれません。パークタワー晴海はともかく、シティータワーズ東京ベイの第一期価格は私も予想を上っかわに外しました(あと坪10上かと思ってました)。ただ、2017年前半の豊洲3丁目のように、価格が切り下がったところでワッと成約が増えるエリア特性もあるので、需要の減退ということではなく、単純にこのエリアで家が欲しい人はいぜんいるものの、いまの相場ついてこれない人が多いということでしょう。
さて、冒頭であげた晴海2丁目既存マンションの在庫状況を見ますと、本マンション発売前よりも明らかに強気になったマーケットに冷水となってしまうかもしれません。クロノ・ティアロ共に二度と作られないかもしれない、とても良いマンションではあるのですが。
晴海2丁目既存マンションの在庫、方角別平均坪単価・平均価格・平均専有面積
方角 | 平均坪単価(万円) | 平均価格(万円) | 平均専有面積 |
---|---|---|---|
北 | 6877 | 370.0 | 60.3 |
東 | 8274 | 358.8 | 75.0 |
南 | 8162 | 361.1 | 74.9 |
西 | 7230 | 343.4 | 69.2 |
上記データを見れば明らかだと思います。
豊洲や勝どきの周辺マンションマーケットまで波及するのか、引き続きウォッチします。湾岸はエリア毎にかなり性格が違うので、波及は限定的だと考えています。
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