こちらで「60-80㎡あたりの間取りはのらえもんブログで」と書かれたこともあり、先日の続きエントリとなります。
SKYZの間取りプランは101タイプ!
一つのマンションで100を超えるパターン数となると、ブリリアマーレ有明の110(だったかな?)パターンまで遡るのでしょうか?GWにオープンするモデルルームで図面集はもらえるはずですが、とにかく選択肢が多くて迷いそうです。
説明会プレゼンではこの間取りの多さを「多彩なバリエーションを、内廊下の位置を真ん中より寄せることにより実現」と語られていました。
私はY字なトライスター型は単純な箱型より表面積が大きいので、すべての部屋をワイドスパン気味にできることが最大のメリット(昔でいう南面3室とか)だと考えています。内廊下を片側に寄せてしまうと、メリットを放棄してしまうことになり、ちょっと惜しいなとプレゼンを聞きながら思ってました。
一体何のことかわからない方もいらっしゃると思いますので、下図で説明します
SKYZ TOWER&GARDEN 南ウイング断面想像図(↓クリックすると大きくなります)
南ウイング東西の眺望はレインボーブリッジ側が完全に有利です。
売主としては当然、こちらサイドを坪単価高くして売りたいと考えます。しかし、そのままワイドスパンな住戸とすると、建物幅との関係上すべて広めな部屋となってしまい、適切な部屋数が取れません。そこで、内廊下を東側に寄せ、西側住戸を奥行きが深い部屋構造にしました。図面集がないので未確認ですが西側は1つ余分に部屋数を刻んでます。広め3つの部屋より若干狭くして4つのほうが売りやすくなります。(間取りが不利になり少し安めに・逆に東側は間取りに恵まれることになるので、結果として東西の坪単価は縮小することになります、部屋3つとか4つはまだ未確認ですが、この構造を取ったので西側住戸の方が1住戸多いはずです)
間取りだけを考えれば奥行きを深くすることによるメリットはほぼ皆無ですが、例えば85平米の坪260万円中住戸を 6700万円とするよりも、奥行き増やして数を刻み70㎡台で6000万円前半~5000万円台とした方が「売りやすくなる・買いやすくなる」というのは確かでしょう。7000万円近い住戸を購入できる層はかなり限定されてしまいます。
以上の理由で、南ウイング東西では間取りが大きく違います。
SKYZ 80Cs 3LDK77.13㎡ 東側
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幅が10.725mあります。3LDKの4室ともバルコニーに面しています。
35F6350万@269.6、20F5750万@244.1とかなり階数で差をつけています。
SKYZ 80Js 3LDK80.25㎡ 西側
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予定価格は、35F6550万@269.3、20F6150万@252.9、10F6050万@248.8。10Fから20Fまでは10万円刻みですね。
80Js は80Cs同じ3LDKでも8.3mなので、バルコニーに面する部屋は3室となります。ベッドルーム(2)は窓がないいわゆる「行燈部屋」となり、必然的 にリビングとの続きの間かつ引き戸の設定となってます(扉だったり、開口部が廊下だとDEN表記になるはずです)。
こうみると、東と西の高層階ではあまり価格差はなく、20Fより下の低層で坪10万円違う設定です。SKYZの南ウイング中住戸は眺望と間取りの両立はできず、どちらに寄せるかといった選択となりそうです。
パワポで作った図、わかりやすくていいですね。
内廊下で多く発生する、奥の洋室(実際には行灯部屋)を居室認定するためには、部屋面積の1/7以上確保せよとされる採光条件をクリアするために大きめの窓のついた部屋との間を直接引き戸でくっつけるしかないんですよね。
建築基準法28条4項
4. ふすま、障子その他随時開放することができるもので仕切られた2室は、前3項の規定の適用については、1室とみなす。
もともと、縁側などのある日本建築の和室のイメージなんですが、この条項を作った人はそれがマンションに利用されるとはあんまり思ってなかったのかも。まぁ、全熱交換式で先進の換気システムなんかももっていることがある(SKYZがどうかは知りませんが)タワーに、大昔に決めた採光・換気などの条件が合っていないという考え方もありますが。
縦長の間取り、せっかく6畳を2つ確保しているのに、やっぱり横幅2100mm(壁芯)はちょっときついですね。ベッドがほぼ2000mmの長さのあるものが多い(うちのはもっとでかいです)から、心して選ばないと、部屋の短辺方向にはおけなくなっちゃう。
当然設計者はそんなことは百も承知で、うーあと5cm足りない~とかいいながら、CADの図面と格闘しているんでしょうが、やっぱりスパンの確保ってのはでかいタワーでは至難ですね。トライスター形状だからもうちょっといけるかと思ったけど、”売り”の典型的な間取りになるティピカルタイプでもなかなかいい間取りにするのは難しい。
>>はるぶーさん
私も壁芯で2100は相当キツいと思います。
乾式壁ですと136mmの半分、湿式壁なら200mmの半分が”壁”の中ですからね。
図面上では2100あっても、実測2000mm未満もありえます。
SKYZですが、建物幅が20m前後?あるので、内廊下分のロス3m・廊下を真ん中に置くとなると、両側の奥行きは8.5mずつ。
ここで10mのスパンを確保すると、ざっくり85㎡なわけで
さらにスパン幅拡張するとなると、、、ということで廊下をずらしたのは苦肉の策かな、という感じがします。
たてものが大きくなってくると、
特に内廊下では悪影響がでやすいんですよね。
サイズをでかくすると、
面積は大きさの二乗で増えちゃうけど、
開口部の長さは比例してしか増えないから。