コロナで不動産大暴落!・・・のはずですが、足元で見えているのは大変動が起こらず緊急事態宣言下で止まっていた物件が一気に動き、以前とさほど変わらない水準で動いている(?)という現状認識が、2020年6月末の景色だと思います。
しかし、本当のところはどうなのでしょう?
前回のエリア別中古相場特集から2年半前。相場がどう変わったかをエリア別にお伝えします。今回は東雲から見ていきましょう。
2018年初頭の相場観および各マンションのコンセプトについてはこちらをご覧ください。
今回の調査対象はこちらです。
Wコンフォートタワーズ EAST(2004)、Wコンフォートタワーズ WEST(2005)、アップルタワー東京キャナルコート(2007)、キャナルファーストタワー(2008)、ビーコンタワーレジデンス(2009)、プラウドタワー東雲キャナルコート(2012)、パークタワー東雲(2014)、クレヴィア豊洲(2017)
2017年1月から2020年6月の成約事例を各マンション毎に色分けしてグラフにしました。
なんと、ほとんどのマンションが、横ばい、もしくは微増判定です!
(誰だ、オリンピック前に都内のタワーマンションは暴落するといった奴は)
坪単価グループ別に3つに分けた図をそれぞれ紹介します。
1:Wコンフォートタワーズ・アップルタワー東京キャナルコート・キャナルファーストタワー・ブランズ東雲
このグループで一番力強く上昇したのはブランズ東雲です。東雲キャナルコートとは晴海通りを挟んだ向かい側にある中規模板状マンションですが、この3年間で坪20万円ほど値上がりしていることがわかります。おなじ板状である、プラウドシティ東雲キャナルコートが、タワーマンションは不安という方々をひきつけていましたが、新築とはいえあちらは坪330万円の水準でした。
それなら、中古マンションとはいえ、坪100万円違うこちらに目が向くのもわかります。南側からみたこのマンションは、アウトフレーム工法によるフォルムが特徴的で古さを感じさせません。(20200717修正しました)
その他のマンションもこの3年間、相場が下がった観測はありません。これはすごいことで、従来中古マンションは1年経過するごとに2%づつ減価していくのが常識でした。つまり、3年間横ばいは、6%の隠れ値上がりともいえます。(前回の期間と合わせると2016年から5年間10%ともいえる)
2:湾岸タワーレックスガーデン・ビーコンタワーレジデンス・クレヴィア豊洲
グラフ上ではクレヴィア豊洲が右下下がりですが、これは新築即転売の高値成約があり、そこから1,2年ほど経って落ち着いた価格で成約するようになったからであります。ビーコンタワーレジデンス、ザ・湾岸タワー レックスガーデンはこの2年半で値上がりが観測できます。
特に、レックスガーデンの値上がり幅は、2017年坪240弱→2020年坪260と、この2年間で何があったの?というレベルですが、60平米前後で総額が抑えられるサイズ(逆にWコンやアップル、キャナルファーストは部屋サイズが大きいため、坪単価の上値が重い)で東雲駅3分の駅近物件という点が受けているのだと思います。
3:プラウドタワー東雲・パークタワー東雲
パークタワー東雲の伸びがすごい、もうそろそろ坪300に到達する勢いです。免震で余裕がある企画が、ファミリー層に選ばれる理由だと思います。一方でプラウドタワー東雲は平均が85平米サイズですので、先程述べたように、総額の壁があり、坪単価の伸びが大きくはありませんが、それでも坪260の大台に載せてきました。総額で比較するこの2物件は非常に近いんですよね。広さと自走式駐車場を取るか、免震と辰巳駅から近さを取るかの選択となります。
最後に、成約と在庫の比較グラフを出しておきます。
この図では上位グループを、プラウドタワー・レックス・パークタワーとしました。3つをマージしても上位グループはわかりやすく成約水準が上がっています。そして、前回(2018年)よりも在庫が全然ない!売り物が少ないのです。2018年の半分以下です。
これからコロナで不景気が来ると言われていますが、一方で在庫は枯渇していて、相場の基調としては上がり調子。この5年間の東雲エリアマーケットを俯瞰すると、「早めに決断して購入した人が勝ち組だった」と結論付けることができますね。住宅ローン残債は毎月減り続けますから。
なお、今回集計対象期間2017/01-2020/06の成約件数は以下の通りでした。いかにレックスガーデンが盛んに取引されたかがわかります。
Wコンフォートタワーズ 67
アップルタワー東京キャナルコート 52
キャナルファーストタワー 33
ビーコンタワーレジデンス 52
ブランズ東雲 15
ザ 湾岸タワー レックスガーデン 75
プラウドタワー東雲キャナルコート 62
パークタワー東雲 66
クレヴィア豊洲 4
のらえもんさん、こんばんは。この記事のトップの写真は、パークタワー東雲ではなく、湾岸タワーレックスガーデンではないでしょうか。
”このグループで一番力強く上昇したのはWコンフォートタワーズです”とありますが、よく見ると、上がっているのはブランズのように見えます。ドットと線の色が青で似通っているため、判別がしにくいです。Wコンはほぼ横ばいでは?
し、失礼しました…
変更しておきます。