損が少ないマンション購入

オリンピック前後で湾岸タワーマンションの価格が下がる?真剣に考えてみた。

「いま不動産価格が上がりきってるでしょう?オリンピックを前に湾岸物件を売れば儲かるんじゃないの?」とか、「いまはマンションが高いから、オリンピック後に暴落してから買おうと思ってるんです!」という声を職場でもカジュアルに聞くようになりました。なんだかそれっぽいことを親からも言われたので、もしかして世間では、

オリンピック前後(2019~2021)で、不動産価格は暴落して、マンションも暴落する!

というのがコンセンサスなのかもしれません。確かに、私の目から見ても「いやそれはちょっと高すぎるでしょ・・・」というマンションが増えてきました。特に数年前の状況を知っているだけに。私には2021年の経済状況は予想できません。リーマンショック並みの金融混乱があるかもしれないし、第三次世界大戦が起こるかもしれないし、富士山が噴火するかもしれない。そうなったらお手上げですが、今の景気状況が変わらないと仮定するなら、あえて言います。

【湾岸タワーマンションは、新築も中古もオリンピック後でも暴落することはない】

と。

理由は以下のとおりです。

1:新築マンションの価格を決定しているのは、需要ではなくコストの積み上げであり、仕入れから販売までに時間がかかるビジネスである。

特に上記から付け加えることはないのですが、マンション用地を仕入れないとマンションを建てて販売することができません。マンションに適した土地はほとんどなく、適した場所には入札が殺到して価格が高くなります。マンションの土地原価が上がっているわけです。そして現時点でピークアウトの傾向は見えません。国土交通省の地価LOOKレポートを見れば一目瞭然です。

(湾岸地域の中では、佃・月島、豊洲、品川はこの1年間横ばい判定。有明が4半期連続上昇判定)

新築マンションは土地を購入してから建設して販売するまで時間がかかる商売です。このため、土地がこの後急落しても、今後出てくる新築マンションにすぐに価格反映されるわけではありません。

もう一つ大きくコストを占める、建設費についてはどうでしょうか。
こちらも全くピークアウトの傾向が見えません。建築費指数は高止まりの傾向を見せています。オリンピック後は、老朽化したインフラの大規模修繕が待ち構えていて、建設業の需要は依然として高いままです。

週刊 施設参謀「建設市況レポート(2018年7月)」より

用地仕入れも建設費も高いまま、人件費も下がる気配がないこの状況下では、なかなか下がることはない、いえます。

2:そもそも需要供給曲線で価格が自由に決まる財ではない

「湾岸タワマンが暴落!」というのは、中学校の授業で習う需要供給曲線を念頭に挙げているのだと思います。価格が高くなりすぎて、需要が低くなるから暴落。中国人が投げ売りして、供給が多くなるから暴落。晴海選手村が大規模すぎて周りの中古が売れなくなり暴落。根拠はそんなところだと思います。

(需要と供給の曲線、Wikipediaより)

しかし、そもそも新築マンションの現状は、上記の通りコストプッシュインフレであって、需要減だから価格が下がるというというものでは、残念ながら無いのです。そして、世間のコンセンサスが「オリンピック前後にマンション価格が下がるから今は待つ」って人が多いのであれば、潜在需要は貯まる一方です。

たしかに、リーマンショック1年後、景気の大幅な縮退によってマンション価格を値下げする事例は数多くありました。それは、破産しそうになったor破産する中小デベロッパーが物件を投げ売りしたからであり、あれから中小デベがほとんど姿を消えた今となっては、投げ売りもなかなか起こりそうにありません。

3:そもそも今の価格水準がバブルとは言いづらい

ここ20年の住宅価格は株価のように乱高下することはありませんでした。実態とかけ離れた投機があった、バブル経済の時以外は急激な上りも急激な下がりもありません。現状は、「実需」と呼ばれる実際に住むためのマンション購入が多く、正直住宅市場で投機行動が見られるは超都心のマンションくらいでして、湾岸タワマンへの投機の動きってオリンピック決定直後はありましたけど、現在はほとんど解消されちゃってるんですよね。そもそもここ2年の湾岸タワマン中古価格は全体として横ばいです。

4:日本の全体の人口が減っている中でも、東京都への人口流入は続く

「人口が減っている中で、不動産価格が上がっているのがおかしい!ぷんぷん!!」という方もいらっしゃいます。たしかに日本の人口は減っているのですが、東京都では引き続き人口流入が続くと予想されています。
周辺自治体の人口が減って、不動産価格が下がれば、東京23区、もっといえば、東京湾岸タワーマンションも価格が下がるのでは?と思う人もいるでしょう・・・でも、現在起こっている現象は語弊を恐れずいえば、「郊外から満員電車に乗って長い時間の通勤をするのがもはや時代とあっていないから、職場が多い都心部に近い住宅が有利」なんですよね。住宅購入適齢期の夫婦の共働き比率は増加しつづけています。どちらも都心部サラリーマンとなると、郊外ではなかなか成立しません。

リモートワークの進展によって、、、という方もいらっしゃるでしょう。でも、ITでリモートワークができる職種は全体の何%でしょうか。今後の趨勢は明らかだと思うんですよ。

5:オリンピック前後に行われる湾岸へのインフラ投資によって、湾岸はさらに便利になる。

「湾岸タワーは下がる、オリンピックが終われば、夢から醒めたように湾岸への熱・関心が失われる!」という論者もいらっしゃいます。しかし、インフラ整備や公的施設の増設はこれから行われていきますし、オリンピックが終わった後も、整備したものはストックとして残っていきます。今より更に綺麗で便利になることが確定しているのです。
資産価値は、利便性が良いと思われることと直結しており、開発が東京の全体平均より進めば当然周辺の資産価値は上がります。さて、日本全体の中で、湾岸以上の開発がこれからも予定されている場所ってどれだけありますか?

まぁこんな感じでいくつか理由を挙げてみました。ただ、私も「都心商業地域の極端な値上がり」「郊外駅前直結タワーマンションの極端な値上がり」は、持続可能なのだろうかと心配しています。

※本稿の相場の暴落とは数年で3割以上の下げと定義します。

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コメント

  • コメント (3)

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    • 不動産素人
    • 2018年 7月 28日

    二、三年前まではオリンピック後下落の論調が多かった気がしますが、最近周囲の人間の意見も変わってきた気がします。
    結局日本経済なんて日本単体での動向よりアメリカ、中国の世界的要因で左右される現状ですし、オリンピック如きではどうにも変わらないでしょうね

    • ださださ
    • 2018年 8月 02日

    数年前から、ホテルなどの他のデベロッパーとの競合が激しいとのことですが、
    その傾向は、まだまだつづきそうでしょうか?

      • のらえもん
      • 2018年 8月 02日

      そりゃまだまだ続きますね。
      もう極端な円高はなさそうだし。
      日本、東京に観光客が魅力を感じるというよりも、日本全体が貧しくなって、外国から見ると安くなってるんですよね。

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