前々回は、立地や建物概要
前回は、眺望と共用施設
それぞれをお伝えしました。最後にザ・タワーズ台場の相場感を見てこのシリーズを終わりにしましょう。
相場感
この3年間の成約事例と現在の在庫をプロットしました。年月日のプロットは、成約が成約年月日で在庫が登録年月日にしています。
2013年では坪300以下の成約がかなりあるなぁ・・・と思ったら、2016年でもそれなりにあるんですね。この間一環して成約相場は上昇しています。
また階数によって眺望が大きく変わるため、階数と成約坪単価の相関もかなり高いマンションです。
現在は坪300水準ではなかなか条件の良い部屋は買えないマンション、と言っていいかと思います。
築10年以上になり、大規模修繕も見えてきたタワーマンションですが、特異すぎる立地ポジション、余裕のある全戸駐車場設定、SOHOフロアによる定期的な住民入れ替えなどこれからも資産価値は保ちそうではありますね。お台場のポジションが相対的に低下しているいま、エリアの浮沈いかんによるかもしれませんが・・・
感想など
建物コンセプトにとても気合が入ったマンションです。タワーを45度にずらし、角部に凹凸を作ることによりほとんどの部屋は角を持つことができました。その分、ベランダは狭くなってしまうので毎日の生活感よりも都心リゾートっぽさを追求したマンションということでしょうね。
“東京の空がつまらない。トップにスクエアなビルしかない。空を引っかいているようなスカイラインこそ摩天楼(スカイクレイパー)である、だから塔屋に美しいティアラを採用する。”これは設計時のコンセプトですが、完全に成功していまや台場のシンボリックタワーになっていますね。
「今日のモンローとディマジオのために」は正直スベっていると思うんですが、「いい時代のニューヨーク」という目標は外観や共用部内装を見るとかなり良い仕上がりになっています。
タワーマンションが急速にコモディティ化していく昨今、なんであれ唯一無二性を持つマンションは強いですね。このマンションも将来にわたって語り継がれるひとつの作品でしょう。下の張り紙はフィットネスハウスの掲示板で見かけたのですが、管理組合自身がこのマンションに住むことを誇らしいこととして掲げているのは素晴らしいと思いました。
P.S.
床を色大理石や花崗岩、木材で模様付けするオールドニューヨークが内装コンセプトってどこかで見たような。。。って記憶の底をたどると、東京ベイコート倶楽部を思い出しました。あそこまで過剰な装飾じゃないですし、管理費もかけられないでしょうけど、近いものを感じますね。
この記事へのコメントはありません。