前回は、内藤忍先生の著書より、中古ワンルーム投資の魅力とロジックについて勉強いたしました。今回は実践編です。著書をよく読んでもはじまらない!彼のセミナーに行ってきました。

自宅に投函されたDMより(問題ありそうな部分は消しています)。純粋な疑問としてなぜうまくいく不動産投資指南をしてくれるなら、クオカード付けて集客するのでしょうか?お金を払ってでも聞きたいのだが・・・?ちなみに私が伺ったのはこちらのセミナーではありません。

内藤忍先生の中古ワンルーム投資セミナー概要

実は、内藤忍先生を著書やブログ等では拝見していましたが、実際に見るのははじめてでした。当日のお話をかいつまんでご紹介すると以下の通りでした。本の内容と似ている部分はできるだけ省きます。
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1:「私は数年前からワンルームマンション投資を始めました。既に8軒(?)くらい持っている。」

2:ワンルームだけでなく、海外不動産にも投資している。

3:もはや金利だけでは食べていけない。国債利回りは0.05%、それに対して不動産は4~5%。その差は1/80~1/100である。

4:基本的に、国内5:海外5で資産を分散するべきである。円安にこれからなると思うなら国内4:海外6のように。円ですべての資産を持つのは危険である。

5:国の財政状況を見れば、持続可能ではないことがわかる。税金を上げるか・支出を下げるか・インフレしかない。政治は前2つを決定できないので自動的に3番目の選択がとられる。その時までに借金をする。

6:ゆうちょ・GPIFもこれから不動産を買うことになっている。これはプロの人たちも金利収入だけで食べていけないから。銀行はREITを買っている。

7:ですので、「みなさんがやろうとしていることはプロの人たちがやろうとしているのと同じこと」「私の母は国債を解約してワンルームマンションを2つ買っている」そして「母は年金の他に毎月16万円入ってきて使いきれないと言っている」

8:利回りが重要ではなく、利回り差から収益を狙う。「金利差が3%あれば買っても良い」

9:ちゃんと家賃が入ってくる条件がある。東京がダントツで人口が増えている。立地が大事、駅徒歩10分以内のワンルームを3つもつことを目標にしよう。

10:空室率の全国平均は35%。しかし「東京23区のワンルーム空室率は1~2%」

11:中古ワンルーム投資はリスクがある。ただしコントロール可能である。
空き室リスク:先ほど述べたとおり1~2%である
家賃下落:さほど心配することは無い。「いい場所は20年経っても下がらないかもしれません」
金利上昇:インフレが起こっているということ、実物資産は上がる
災害:木造は震災でつぶれたがRCはつぶれていない。先の震災後RC造が人気になった。
流動性:「ワンルームマンションは年7万戸取引されている」

12:選択基準は3つ。駅徒歩10分以内。管理が良好、そしていつでも売却できる流動性。売却してはじめて儲かったかわかる。

13:銀行の融資姿勢が厳しくなりつつある。金融庁の締め付け次第である。だから「お金は後から借りることが出来ない」「お金はなるべく長く、なるべくたくさん借りたほうがいい」

14:最後にまとめ

時間:早く始めれば長期運用が出来る
リスク:リスクコントロールは可能
行動:勉強していても資産は増えない。すぐ投資を始めよう、「不動産投資の失敗はせいぜい200万円、おそれることはない、やってみて」

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なるほど、わかりやすい切り口、鮮やかな構成。一人の話者として尊敬します。

若干意地の悪い言い方をすれば、
「国家財政懸念から将来の不安を煽る」⇒「自分はすでにワンルーム投資をはじめている」⇒「中古ワンルームは投資リスクをコントロールできる」⇒「勉強していても始まらない、いますぐ行動を!」という論理展開になります。データ部分で嘘はないと仮定した上で、お話を聞いていて???と思ったのは上記カッコ書きのところですが、7割はうなずける内容でした。

実際に相談会で提示される物件は

内藤忍先生のセミナーの後は、個別相談会が行われます。
この日私の前にやってきた営業さんから提示された物件をそのままアップはしませんが、若干表現をぼかして紹介いたします。収支計算的にはだいたい似たようなものです。

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相談会紹介物件1:2400万円 豊島区・駅徒歩4分・22平米・築10年・1K・バストイレ別

相談会紹介物件2:1470万円 練馬区・駅徒歩7分・22平米・築27年・ワンルーム・3点ユニット

利回りはかかれていなかったので、あとで計算すると物件価格を家賃で割った表面利回りは物件1が4.36%で物件2が4.75%でした。ちなみにこの利回りは表面であって管理費や管理代行は含まれず、こちらを含めるならそれぞれ3.70%と3.76%になります。更に空き室率や固定資産税やら退去時の清掃や内装費用、年々上がっていく修繕費用等を考えると、もっと低くなります。ローン金利を考えなくても、テナントが入居している率が96.3%を下回れば費用だけがかさんでいく計算です。

どちらも35年ローンに期間を伸ばしてそれでも赤字なのは、単に割高だからです。

「・・・(絶句)」
「いかがでしょう?こちらの物件ですが、すぐに売れてしまうので、本格的な相談をされる次回はまた別の物件を紹介しますね。お客様の投資スタンスはどのようにお考えでしょうか?」
「とりあえず500万円くらいと考えてます、しかし、いただいたこの資金計画ではキャッシュフローがマイナスなんですね」
「私どもは目先の利益ではなく、また1戸づつではなく複数のワンルームマンション投資をオススメしています。たとえば4戸持って10年後にキャピタルゲインが出そうな物件を2戸売って、その回収資金をあとの2戸に回して残債を圧縮するんですね」
「なるほど・・・」
「ほかにご質問は」
「・・・」

というやり取りで、あまり会話も盛り上がらずセミナー会場を後にしました。ちらっと見たところ、営業マンはこの物件のコピーを複数枚お持ちでしたので、他のセミナー参加者にも同じものを紹介するのでしょう。内藤忍先生のセミナー内容と実際にその後に紹介されたものの落差が激しすぎ、ですね。

帰宅後にネットで調べたところ、物件1は同じ棟内同じ間取りが2000万円以下で募集されていました。物件2は同じ棟内の売り物件は見つかりませんでしたが、成約相場的には900万円前後くらいです。なお、どちらも仲介ですので仲介手数料3%はかかります。しかし、これくらいが相場の物件を500〜600万円高く買ってしまっては最初から負けが確定です。

内藤忍先生は、セミナー後の個別相談会を行う業者のことを、前回エントリで紹介した著書で再三おっしゃっていた「信頼できる不動産会社」とは一切おっしゃっていませんでしたし、個別相談会で紹介する物件なんか知らないというスタンスなのでしょう。そのあたりはさすが賢いなぁと深く感じ入る限りです。

さて、さきほど紹介される物件がだいぶ高いとフライングで書いてしまいましたが、次回はワンルームマンション販売会社の利益の源泉と、これからワンルーム投資をはじめようとする人たちへのメッセージを書いてみましょう。

コメント & トラックバック

4社ほどワンルームマンション投資についての営業を受けましたがどこもキャッシュフローは赤字でした。
新築ワンルームだと会社によらずどこもだいたい▲15,000/月ぐらい

計算してみたところキャッシュフローがプラスになるのはだいたい25年後ぐらいでしたので、ワンルームマンション投資をする価値は全くない。
というのが私の結論でした。

今まで月の収支が▲10,000を上回っている物件を見たことがないので、▲2,000のものを見せられたら購入してしまうかもしれないです。

いまのところ不動産投資は止めた方が良いと思います。
探せば、利回り10%を超える投資案件はいくらでもあります。

不動産投資で一番のコストは税金(所得税、住民税、固定資産税)ですけれど、面白いくらい勧誘では無視されますね。高所得者では諸税によって5%利回り物件でもCFマイナスに陥ります。

いつもツイッターで勉強させていただいております。私も自宅マンションを購入してから不動産投資が面白そうだなと思って色々調べていたのですが、概してのらえもんさんと同じくまだやるべきでは無いかなと言う結論でした。
とはいえ銀行の融資姿勢と金利が良い条件なのは今だけなのかなとも思っていて、多少高くても一部屋だけは買ってみようかなと思ったりもしています。利回り6パーセント、年間CFが10万円以上出せる都内駅近物件を見ていますが、のらえもんさんの見立てではそんな条件ではまだ動かない方が良いというところでしょうか?

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